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英語にいちばん“投資”している都道府県は?北海道は何位?データで見る学校・家庭の英語学習

英語教育に強い県はどこ?学校の英語力、家庭の語学月謝、アジア(韓国)の教育投資を比較し、北海道の現在地と未来への英語投資を考えます。

英語にいちばん“投資”している都道府県は?北海道は何位?データで見る学校・家庭の英語学習

みなさんこんにちは。留学サポートスタッフです。

今の小学生は、私たち大人の世代よりもずっと早くから英語に触れています。

現在の学習指導要領では、小学校3・4年生で「外国語活動」が始まり、5・6年生になると「外国語」が一つの教科になります。

聞く・話すだけでなく、読む・書くことも含めて学び、成績として評価される。

筆者の世代からすると、「小学生から、そんなに本格的に英語を勉強するんだ!」と少し驚いてしまいます。文部科学省の学習指導要領でも、小学校3・4年生を外国語活動、5・6年生を外国語科として位置付けています。

では、ここで一つ気になりました。

日本の中で、いちばん英語学習に力を入れている都道府県はどこなのでしょう?

学校教育で英語力が高い県。英会話教室などにお金をかけている地域。大人になっても英語を勉強している地域。そして、私たちが暮らす北海道はどのあたりなのでしょうか。

さらに目を海外へ向けると、日本と同じように英語を外国語として学ぶ韓国などでは、家庭はどのくらい教育へ投資しているのでしょう。

今回は、「日本人は英語に、どのくらい時間とお金をかけているの?」という疑問を、いくつかのデータから調べてみました。

外国人の先生と楽しそうに英語を学ぶ小学生たち


まず、一言でいうと……


今回の記事では最初に、大切なことをお伝えしておきます。

「英語に最も投資している県ランキング」という公的統計はありません。

なぜなら、学校教育への行政の取り組み。子どもの英会話教室。大人のオンライン英会話。教材。アプリ。資格試験。留学。これらを全部まとめた「英語への投資額」は集計されていないからです。

そこで今回は、

  • 学校教育でどの程度の英語力が身についているか
  • 家庭が語学学習へどの程度お金を使っているか
  • 学校を卒業した後も英語を学んでいるか

という3つの角度から見ていきます。


① 学校英語で強い都道府県はどこ?


まずは学校教育から。

文部科学省が2026年6月に公表した、令和7年度「英語教育実施状況調査」を見てみましょう。

公立中学校3年生のうち、CEFR A1レベル相当以上の英語力を取得、または有すると思われる生徒の割合を都道府県別(政令指定都市は別集計)に並べると、上位5県は次のようになります。

順位都道府県中3でCEFR A1相当以上
1位福井県84.6%
2位東京都68.9%
3位三重県65.8%
4位岐阜県60.4%
5位福岡県59.8%

全国全体では54.6%です。

特に目を引くのが福井県。84.6%。全国平均を約30ポイントも上回っています。

なお、この数字は「教育予算を多く使っている順」ではありません。あくまで、学校教育などを通じて、生徒がどの程度の英語力に到達しているかを見る指標です。

それでも、地域によってここまで違うというのは興味深いですよね。


②では北海道は?――全国平均より少し低め


気になる北海道です。

北海道(札幌市を除く)の中学3年生でCEFR A1相当以上の英語力を持つ生徒の割合は、45.2%。47都道府県の数字を並べると、35位相当になります。全国全体の54.6%と比べると、約9ポイント低い結果です。

「北海道、ちょっと厳しい……」と思った方。

ここでもう一つ、とても興味深い数字があります。

札幌市は政令指定都市として北海道とは別に集計されているのですが、札幌市は56.2%なのです。

つまり、全国平均54.6%を上回っています。

同じ北海道に暮らしていても、地域によって英語に触れる環境や結果には差があります。

これは、北海道に暮らす私たちにとって少し考えさせられる数字ではないでしょうか。

「北海道だから英語を学べない」ということではありません。

むしろ、住んでいる地域だけに学習環境を任せるのではなく、自分で英語に触れる環境を選ぶことが大切なのかもしれません。

オンライン英会話でもいい。外国人との交流でもいい。短期間だけ海外へ行くのでもいい。

今は、住んでいる場所による差を、自分自身で小さくできる時代でもあります。


③ では、家庭ではどのくらい「語学」にお金を使っている?


次は家庭のお財布を見てみましょう。

総務省の「家計調査」には、「語学月謝」という項目があります。英会話など、外国語の会話教室へ支払った月謝を集計したものです。

2024年の都道府県庁所在市における二人以上世帯の年間支出額を比較すると、上位5地域は、

順位地域年間語学月謝
1位東京都区部6,736円
2位山形市6,687円
3位鳥取市6,292円
4位さいたま市4,800円
5位名古屋市4,628円

となっています。

「年間6,736円?思ったより少なくない?」と感じた方もいると思います。

その感覚は正しいです。

これは、英会話教室へ通っている人だけの平均ではなく、語学月謝をまったく払っていない世帯も含む全世帯ベースの数字だからです。

さらに、この統計には留学費用や英語アプリ、参考書、学校の授業料などは含まれていません。

そして「語学」ですから、英語以外の外国語も含み得ます。

したがって、「東京都の家庭は英語に年間6,736円しか使っていない」という意味ではありません。あくまで、家庭における語学教室への支出の一つの目安として見るのが適切です。


④北海道の家庭は、語学学習への投資が多い?少ない?


家計調査は標本世帯を対象とする調査なので、語学月謝のように利用世帯が限られる品目は、単年では数字が大きく動くことがあります。

実際、総務省統計局も、品目別の地域ランキングでは3年平均を用いています(最新は2023~2025年の平均)。

そのため、北海道については「今年は何位だから教育熱が高い・低い」と単純に判断するのはおすすめできません。

参考までに、都道府県庁所在市の中での札幌市の順位は、2023年が31位、2024年が40位、2025年が15位と、年によって大きく動いています。なお2025年分では宇都宮市がトップとなり、東京都区部は9位でした。

つまり北海道は、「語学教育に全くお金をかけない地域」というわけでもなければ、全国でも突出して投資している地域でもない、というのが、現時点での無理のない見方だと思います。


⑤ 面白い発見。「お金を使う県」と「英語力が高い県」は同じではない


ここで、先ほどの2つのランキングを思い出してください。

中学生の英語力トップ5は、福井、東京、三重、岐阜、福岡。一方、2024年の語学月謝支出トップ5は、東京都区部、山形市、鳥取市、さいたま市、名古屋市。

両方のトップ5に入っているのは東京都だけです。

もちろん、対象者も調査方法も全く違うので、単純に比較はできません。

それでも、「英語にお金をかけた金額だけで、英語力が決まるわけではない」ことは想像できます。

学校でどれだけ英語を使うか。先生との会話量。本人の学習時間。家庭で英語に触れる頻度。外国人と実際に話す機会。こうした要素が重なって、英語力は少しずつ育っていきます。

英語への「投資」は、お金だけではないのです。


⑥学校を卒業した大人は、英語を勉強している?


では、社会人になった後はどうでしょう。

2021年の社会生活基本調査を基にしたデータでは、15歳以上で「学習・自己啓発・訓練」として英語を学んだ人の割合は、全国で11.3%。北海道では、8.7%でした。

つまり北海道では、全国値よりやや低い水準です。

一方、25~34歳に限ると、全国14.2%に対し、北海道は13.3%。

若い世代になるほど、英語を自分で学ぶ人の割合は高くなっています。

ここで筆者が感じるのは、英語はもう、「学生のうちだけ勉強する科目」ではなくなってきているということです。

転職。海外旅行。外国人との仕事。インバウンド対応。海外赴任。資格取得。そして純粋に「外国人と話してみたい」という気持ち。

大人になってから英語が必要になる理由は、むしろ増えています。

仕事の後、自宅で英語を勉強する社会人


⑦お隣の韓国では、英語教育にどれくらいお金を使っている?


では、日本と同じ東アジアに目を向けてみましょう。

ここで比較しやすいのが韓国です。

韓国統計庁と教育部の調査によると、2024年に小中高校生へ支出された民間教育費は、年間29.2兆ウォン。民間教育に参加した生徒の割合(参加率)は、80.0%でした。

さらに一般教科の中で、一人当たりの月間民間教育費が最も高かったのが、英語:月14万1,000ウォン。

民間教育に実際に参加している生徒だけで見ると、英語:月26万4,000ウォン。数学を上回り、一般教科の中で最も高い金額です。

かなりの金額ですよね。

ただし、ここで、「韓国は月14万1,000ウォン、日本は年間数千円。だから韓国は何十倍!」とは比較できません。

日本の家計調査と韓国の民間教育費調査では、対象者、集計方法、含まれるサービス、母集団が異なるからです。

国際的に統一された基準で、「一人当たり英語だけに年間いくら投資しているか」をアジア各国で比較できる信頼性の高い統計は、今回の調査では確認できませんでした。

それでも韓国の数字から、英語を将来への教育投資としてかなり重視している家庭が多いことは読み取れます。


⑧ では、日本の課題は「もっと英語にお金を使うこと」?


ここまで読むと、「日本も、もっと英語教育にお金をかけた方がいいのかな」と思うかもしれません。

もちろん、良い教材。良い先生。英会話レッスン。オンライン学習。こうしたものへ投資することには意味があります。

でも今回のデータから、筆者は少し違うことを感じました。

必要なのは「いくら払ったか」より、「そのお金で英語を使う時間をどれだけ増やせたか」なのではないか。

英語教材を1万円分買って、棚に置いておく。それよりも、外国人と毎週30分話す。毎日15分声に出す。英語で質問してみる。実際に伝わらなくて言い直す。こうした時間の方が、その人にとって大きな投資になることがあります。

お金。時間。環境。英語学習には、この3つの投資が必要です。


⑨「未来の自分への投資」と考えると、英語の見え方が少し変わる


社会人になると、お金を使う先はたくさんあります。食事。服。趣味。旅行。スマートフォン。サブスク。どれも人生を豊かにしてくれる大切なものです。

その一方で、今使ったお金が、5年後・10年後の自分にも残っているものもあります。

資格。専門知識。技術。そして、語学力。

一度身についた英語が、その後まったく勉強しなくても永久に同じレベルで残るわけではありません。

でも、外国人に話しかける怖さがなくなった。海外へ一人で行けるようになった。英語の求人にも応募できるようになった。海外の情報を直接読めるようになった。そんな経験や自信は、その後の人生の選択肢を広げてくれます。

だから筆者は、英語学習に使うお金を、単なる「習い事代」ではなく、未来の自分が選べる道を増やすためのお金と考えてみてもいいのではないかと思います。


⑩ただし、大きなお金を使えばいいわけではありません


ここは、とても大切です。

英語学習は、高い教材を買えば成功するものではありません。高額なスクールだから絶対に伸びるわけでもありません。海外留学へ行けば、自動的にペラペラになるわけでもありません。

大切なのは、「何のために英語を学ぶのか」です。

海外旅行で困らないようになりたい。外国人のお客様と話したい。転職したい。TOEICの点数を上げたい。海外の友達をつくりたい。仕事で英語を使いたい。

目的によって、お金をかける場所は変わります。

だから、いきなり大きく投資する必要はありません。

まず1冊。まずオンライン英会話。まず1日15分。

そして、「もっと話してみたい」と思ったら、次の環境へ進めばいいのです。


⑪そこで「短期留学」という集中投資


英語への投資という視点で考えると、短期語学留学には一つ大きな特徴があります。

それは、時間と環境を短期間にまとめて変えられることです。

日本で生活していると、英語を1時間勉強しても、その後はすぐ日本語の生活に戻ります。

ところが海外の語学学校では、朝起きる、先生に挨拶する、授業を受ける、昼食を食べる、外国人の友達と話す、買い物へ行く、レストランで注文する、という毎日の中に、英語が入ってきます。

特にフィリピン・セブの語学学校には、マンツーマン授業を多く設定できる学校があります。

「先生の英語を聞く時間」だけではなく、「自分が英語を話す時間」を集中的に増やせることが、大きな特徴です。

マンツーマン授業の様子


⑫1週間でも「投資」になる?


「せっかく海外へ行くなら3か月くらい行かないと意味がないのでは?」と思う方もいるかもしれません。

もちろん、学習期間が長いほど英語へ触れられる時間は増えます。

けれど、さまざまな事情を考えると、誰もが長期留学できるわけではありません。

だから、まず1週間、2週間だけ海外で英語を使ってみる、という選択肢もあります。

短期間で英語を完成させるためではありません。

「今の自分は何が言えないのか」「もっと勉強したいと思えるのか」「外国人と話すのは意外と楽しいのか」を知るための留学です。

帰国してからの英語学習が、「いつか使うかもしれない勉強」から、「あのとき言えなかったことを、次は言いたい」という学習に変わる。その変化だけでも、大きな意味があると思います。


⑬北海道に住んでいるからこそ、「環境を買う」という考え方


北海道に暮らしていると、東京や大阪とは生活環境が違います。

札幌中心部では外国人旅行者を見かける機会が増えましたが、毎日の生活の中で自然に英語を何時間も使う人は、まだ多くありません。

だからこそ、「英語を使わなければならない環境」を自分から作ることには意味があります。

札幌市を除く北海道の中学生の英語力が全国平均より低いからといって、未来まで決まっているわけではありません。

札幌市はすでに全国平均を上回っています。

そして学校を卒業した後は、どこで、何を、どれくらい学ぶかを自分で選べます。

これは、大人の英語学習の面白いところでもあります。

スーツケースを引いて空港を歩く留学生の後ろ姿


まとめ|英語への投資は「金額」より、「未来の選択肢」


今回の疑問は、「英語学習に最も力・資金を注いでいる都道府県はどこ?」でした。

調べてみると、学校英語の到達度では、都道府県別で福井県がトップ。家庭の語学月謝では、2024年単年では東京都区部がトップ。

そして北海道は、学校英語では札幌市を除く道内が全国平均を下回る一方、札幌市では全国平均を上回るという結果でした。

つまり、英語学習の「強さ」を一つのランキングだけで決めることはできません。

お金だけでもない。学校だけでもない。住んでいる場所だけでもない。

英語力をつくるのは、どれだけ学び、どれだけ使い、どれだけ続けられる環境をつくったか、なのだと思います。

数万円の教材を買うことだけが投資ではありません。毎日15分勉強することも。外国人へ一言話しかけることも。1週間海外へ飛び出してみることも。

すべて、未来の自分への投資です。

今の自分に、ほんの少しだけ英語を足したら。5年後、10年後。どんな人と出会い、どんな場所へ行き、どんな仕事を選べるようになっているでしょう。

そんな未来を想像しながら英語を学ぶのも、なかなか楽しいものだと思います。

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