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日本人の英語話者を必要とする職場は増えている?アルバイト・就職・年収の今を調べてみた

外国人観光客も外国人労働者も過去最多へ。英語が話せる日本人の需要と年収、必要な学習時間から、これからのキャリアを考えます。

日本人の英語話者を必要とする職場は増えている?アルバイト・就職・年収の今を調べてみた

みなさんこんにちは。留学サポートスタッフです。

最近、街を歩いていると、外国籍の方が働いている姿を本当によく見かけるようになりました。

コンビニのレジ。居酒屋のスタッフ。ホテルのフロント。工場。さまざまな場所で、日本人と外国人が一緒に働いています。

筆者が小学生だった30年ほど前は、札幌の街中で外国人を見かけるだけでもちょっとした出来事でした。学校から帰って、「今日ね、外国の人を見たよ!」と、その方の服装や話していた言葉まで、母に事細かに報告していた記憶があります。今思えば少し大げさなのですが(笑)、それくらい当時の筆者にとって、「外国人と同じ街で暮らす」ということは身近ではありませんでした。

ところが今。札幌駅や大通、狸小路を歩けば、さまざまな言語が聞こえてきます。外国から日本へ働きに来る人も増えました。日本へ旅行に来る人も増えました。

そこで、ふと疑問に思いました。外国人が増えているということは、日本人が英語を使う仕事も増えているのでは?

しかも求められているのは、必ずしも「ネイティブのように完璧な英語を話す人」ではありません。日本の文化やサービスを理解し、日本人のお客様とも外国人のお客様ともコミュニケーションを取れる、「英語を話せる日本人」だからこそ活躍できる仕事も増えているのではないでしょうか。

今回は、「英語ができると本当に仕事に有利なの?」「年収は変わる?」「どのくらい話せれば仕事で使える?」「そのレベルになるには、どのくらい勉強すればいい?」そんな疑問を、最新のデータと一緒に考えてみたいと思います。

日本人と外国人観光客が行き交う街


まず、一言でいうと……


今回いろいろなデータを調べてみると、かなりはっきりした傾向が見えてきました。日本の職場で、英語を使える人材の価値は高まっています。

ただし、「英語が話せれば、それだけで高収入になる」という意味ではありません。大切なのは、「英語 × その人がもともと持っている仕事の力」です。

接客×英語。営業×英語。IT×英語。観光×英語。製造業×英語。医療×英語。

そして、日本語と日本の文化を理解している日本人 × 英語という組み合わせも、大きな武器になりつつあります。


① 感覚だけではなかった。日本で働く外国人は10年で約2.8倍


まず、「最近、外国人が働いている姿を本当によく見るようになった」という感覚。これは数字でもはっきり表れています。

厚生労働省によると、2025年10月末時点で、日本で働く外国人は、2,571,037人。過去最多です。前年からも26万8,450人増えています。

では10年前はどうだったのでしょう。2015年10月末は、907,896人。つまり、この10年間で、約91万人 → 約257万人。およそ2.8倍になった計算です。

北海道でも同じです。2025年10月末の外国人労働者数は、51,358人。前年から17.0%増え、5万人を超えました。

そして興味深いのが、外国人が働いている業種です。北海道では製造業が最も多いものの、農業、建設、小売、宿泊、飲食、医療・福祉など、本当に幅広い業界で外国人が働いています。

つまり今後、「外国人のお客様に英語で対応する」だけではありません。外国人の同僚と一緒に働くために英語を使うという場面も、増えていく可能性があります。

一緒に働いている写真


②外国人観光客も過去最多。「英語を使う場面」は街の中にも増えている


もう一つ、大きく変わったのがインバウンドです。日本政府観光局(JNTO)によると、2025年に日本を訪れた外国人旅行者は、約4,268万人。初めて年間4,200万人を超え、過去最多となりました。2015年は約1,974万人でしたから、10年間で2倍以上です。

そして、この変化を北海道に暮らしている私たちは特に実感しやすいのかもしれません。2025年の北海道の外国人延べ宿泊者数は、1,330.3万人泊。前年比29.0%増。2019年と比較しても51.1%増となり、過去最高を更新しました。

さらに札幌市では、2025年度の外国人延べ宿泊者数が、約458万人泊。前年度から19.6%も増えています。

これだけ多くの外国人が来れば、あらゆる場所で外国語対応の必要性が高まるのは自然な流れです。

外国人旅行者を案内している日本人スタッフ


③ 本当に企業は「英語ができる人」を求めている?


ここが今回、一番知りたいところです。外国人が増えている。インバウンドも増えている。では実際、企業側も英語力を重視するようになっているのでしょうか。

2026年に公表された、TOEICを開発するETSの調査は、世界17か国・1,300人以上の人事責任者を対象にしたものです。日本の回答だけを見ると、96%が「英語力は5年前より重要になった」と回答しています。さらに、91%が、競争が激しくなる雇用市場では英語力の必要性が高まると考えています。

そして興味深いのがAIです。翻訳AIや生成AIがこれほど進化したのだから、「もう英語は必要なくなるのでは?」とも思えます。ところが、日本の人事責任者の89%が、むしろ「AIの導入によって英語力の必要性は高まる」と回答しています。

これは意外な結果ではないでしょうか。

AIで英訳する。でも、その英文が本当に自然なのか確認する。海外の取引先とオンライン会議をする。海外本社の情報を直接読む。AIへ英語で指示する。外国籍のスタッフへ説明する。こうした場面では、「AIに全部任せる」のではなく、AIを使いこなせる程度の英語力が必要になってくるのです。

オンライン会議の様子


④英語が必要なのは、外資系企業や国際線のCAだけではない


昔、「英語を使う仕事」と聞くと、通訳、翻訳、航空会社、商社、外資系企業など、かなり限られた仕事を想像した方も多いと思います。でも今は違います。例えば、

  • ホテルのフロント:外国人観光客にチェックイン方法を説明する。
  • 飲食店:アレルギーや料理について質問される。
  • ドラッグストア:商品の違いを聞かれる。
  • スキー場:レンタル用品のサイズや利用方法を説明する。
  • 会社のオフィス:外国籍社員へ業務を説明する。
  • メーカー:海外工場や取引先とオンライン会議をする。
  • IT企業:海外の資料や最新情報を英語で読む。

つまり、「英語そのものを仕事にする人」だけではなく、「自分の仕事をするために英語も使う人」が求められる時代になっているのです。

JETROの2025年度調査でも、高度外国人材の採用理由として「専門分野における人手不足の解消」を挙げた企業のうち、48.4%が「海外営業・マーケティング」の分野で人材が不足していると回答しています(複数回答)。海外とつながる企業が増えれば、日本人社員側にも英語で橋渡しができる人材が必要になります。


⑤ では「英語ができる人材」は本当に転職で有利?


グローバル人材向け転職サイトDaijob.comの2024年度の調査に、興味深い数字があります。企業からスカウトを受けた日本人登録者のうち、75%以上が「ビジネス会話以上」の英語力を持っていました。さらに2024年度の調査対象となったスカウト人材は、前年より3,322人増えています。

もちろん、「企業からスカウトされた人の75%が英語を話せた」からといって、「英語ができれば75%の確率でスカウトされる」という意味ではありません。ここは注意が必要です。

それでも、グローバル求人市場で企業から声がかかる人材の多くが、ビジネスレベル以上の英語を持っているという事実は、かなり示唆的です。英語は、資格欄に一行追加するためだけのものではなく、応募できる求人そのものを増やす能力になっているのかもしれません。


⑥英語が話せると、年収はどのくらい変わる?


では、最も気になるところ。英語ができれば、本当に収入は上がるのでしょうか。これについてもDaijob.comが毎年調査を行っています。

2024年度の調査では、企業からスカウトを受けた「ビジネス会話以上」の英語力を持つ人材の平均年収を、国税庁「民間給与実態統計調査」の平均給与と比較した結果、50代男性では、約261万円の差、約1.4倍。50代女性では、約301万円の差、約1.9倍という結果が報告されています。

かなり大きな数字です。ただし、この数字は少し慎重に読む必要があります。

「英語を勉強しただけで301万円年収が上がる」という意味ではありません。英語力の高い人は、専門職、管理職、外資系企業、海外営業、グローバル企業など、もともと給与水準の高い職種に就いている可能性もあります。つまり、英語力と高年収には相関関係がありますが、英語だけがその原因だとは言えません。

それでも、逆に考えてみます。専門知識が同じ。経験も同じ。年齢も近い。その二人のうち、「海外のお客様にも対応できます」「外国人社員とも仕事ができます」「海外取引先との会議にも参加できます」という人がいたら。任せられる仕事の範囲は、間違いなく広がります。

だからこそ、英語は単体でお金を生む能力というより、「自分の専門性の値段を上げてくれる能力」と考える方が分かりやすいかもしれません。


⑦実は、「少し英語が話せる日本人」でも価値がある?


ここまで読むと、「ビジネス英語なんて自分には無理」と思う方もいるかもしれません。でも、必ずしも最初から、海外企業との契約交渉ができるレベルを目指す必要はありません。

例えばホテルなら、「朝食会場はこちらです」「チェックアウトは11時です」「荷物をお預かりします」という英語でも役に立ちます。飲食店なら、「これは豚肉を使っています」「辛くありません」「カードが使えます」でもいい。

大切なのは、職場で必要な英語を、自分の言葉で伝えられることです。

むしろ今後は、ネイティブ並みの人だけではなく、「仕事+日常英会話」ができる普通の日本人に活躍の場が広がっていくのではないでしょうか。


⑧ 日本人で英語を話すことに自信がある人は、まだ多くない


では現在、日本人はどのくらい英語に自信を持っているのでしょう。「日本人の○%が日常英会話可能」「○%がビジネス英語可能」と国民全体を同じ基準で測定した信頼性の高い最新公的統計は、残念ながら確認できませんでした。そのため、無理に割合を出すことはしません。ただ、参考になる調査があります。

IIBCが全国20~50代の男女501名を対象に行った2024年調査では、70.2%が「英語が苦手」と回答しました。そして苦手と感じる理由の第1位は、「英語を話す機会がなく、自信がない」(58.5%)でした。さらに、73.2%は「訪日外国人へのおもてなしに英語・英会話が必要」と考えています。

つまり、必要性は感じている。でも、話す自信がないという人がかなり多いのです。

これは、見方を変えるとチャンスでもあります。もし多くの人が、「英語が必要なのは分かっているけれど、話せない」状態なのであれば、「ある程度話せる」だけでも差別化になるからです。

笑顔で道案内する日本人の写真


⑨どのくらい話せれば「仕事で使える英語」になる?


ここでは、英語力をCEFRという国際的な基準で考えてみましょう。ざっくり分けると、

  • A2レベル:買い物や自己紹介など、身近で簡単なやり取りができる。
  • B1レベル:身近な話題について、自分の考えや経験をある程度説明できる。
  • B2レベル:仕事や社会的な話題について、比較的自然に外国人とやり取りできる。

というイメージです。

もちろん職種によりますが、ホテルや観光、接客などでまず英語を使ってみたいなら、A2~B1。海外取引や外国人との会議など、仕事で本格的に使いたいなら、B1~B2を一つの目安にすると分かりやすいでしょう。

いきなり「ペラペラ」を目標にしなくてもいいのです。


⑩では、その英語力を身につけるには何時間かかる?


ここで、かなり現実的な数字を見てみましょう。Cambridge Englishでは、完全な初心者から各CEFRレベルに到達するまでの「指導を伴う学習時間」の目安を、次のようにしています。

  • A2……約180~200時間
  • B1……約350~400時間
  • B2……約500~600時間
  • C1……約700~800時間

もちろん、日本の高校を卒業した方は完全なゼロからのスタートではありません。中学・高校で、be動詞、過去形、現在完了、関係代名詞、単語などをすでに学んでいます。

ところが、「知識として知っている」ことと、「聞かれた瞬間、口から出てくる」ことは別です。多くの日本人に必要なのは、ゼロから文法を覚え直すことよりも、持っている知識を会話で使える状態にする練習なのかもしれません。


⑪1日1時間なら400日。でも1日6時間なら?


例えば、仮に400時間の英語学習が必要だとしましょう。

1日30分なら、約800日。1日1時間なら、約400日。1日2時間なら、約200日です。

仕事や学校に通いながら続けると、かなり長い道のりになります。

一方、語学留学では、マンツーマン授業、グループ授業、自習、食事中の会話、外国人の友達との会話、買い物、レストランというように、一日のかなりの時間を英語に変えることができます。

例えば、1日6時間、週5日、4週間学ぶと、授業だけでも約120時間です。さらに放課後や日常生活でも英語を使います。

もちろん、「120時間勉強したから必ずCEFRが1段階上がる」という単純な話ではありません。Cambridge Englishも、必要時間は学習歴、年齢、学習強度、授業外で英語に触れる量などによって変わるとしています。

しかし、日本で1年かけて確保する英語時間の一部を、数週間に凝縮できる。これが短期語学留学の非常に大きなメリットだと思います。

マンツーマン授業を受けている様子


⑫「英語を学ぶ」のではなく、「仕事の選択肢を増やす」と考えてみる


英語学習というと、TOEIC、単語帳、文法、試験を思い浮かべる方も多いと思います。

でも、社会人になってからの英語には、もう一つの見方があります。それが、キャリアの選択肢を増やすための投資という考え方です。

今まで、「英語必須」と書いてあったので応募しなかった会社。外国人対応があるので避けていたホテル。海外事業部なので自分には関係ないと思っていた社内異動。外国人社員をまとめるポジション。海外出張。外資系企業。ワーキングホリデー。海外就職。

英語が少しずつ使えるようになると、これまで最初から、「自分には無理」と閉じていた扉を、一つずつ開けられるようになります。それこそが、英語学習による一番大きな「収入アップ」なのかもしれません。


まとめ|英語は「特別な人の能力」から「仕事の選択肢を広げる能力」へ


30年前。札幌で外国人を見かけただけで、家に帰って母に報告していた筆者。今、その札幌には年間で延べ約458万人泊もの外国人が宿泊しています。

北海道では5万人を超える外国人が働き、日本全体では257万人を超えました。そして企業の人事担当者も、「英語力は5年前より重要になった」と感じています。

つまり、英語を使える場所が増えています。そして、英語を使える人を必要とする場所も増えています。

もちろん、数週間海外へ行けば、突然ペラペラになるわけではありません。でも、英語で話しかけられたときに逃げない。分からなければ聞き返す。自分の言葉で説明してみる。外国人と一緒に仕事をしてみたいと思える。その最初の一歩をつくることはできます。

もし、「今の仕事に、もう一つ武器がほしい」「転職の選択肢を広げたい」「これからの10年を考えて、何か新しいスキルを身につけたい」と思っているなら。英語は、とても面白い投資先の一つです。

そして英語を、「勉強した知識」から、「実際に使える自分の能力」へ変えるために。短期間でも、一度英語の環境へ飛び込んでみる。そんな選択肢も、これからのキャリアづくりには十分ありなのではないでしょうか。


参考資料


  • 厚生労働省(2026)「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」. リンク
  • 厚生労働省(2016)「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(平成27年10月末現在)」. リンク
  • 北海道労働局(2026)「外国人雇用状況の届出状況(令和7年10月末時点)」. リンク
  • 日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計」. リンク
  • 北海道運輸局(2026)「北海道における宿泊旅行統計調査の結果 令和7年・年間値(確定値)」. リンク
  • 札幌市(2026)「2025年度 札幌の観光動向に関する調査結果」. リンク
  • ETS (2026). AI Is Increasing the Need for English in Japan. リンク
  • 日本貿易振興機構(ジェトロ)(2026)「2025年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」. リンク
  • Daijob.com(2025)「『英語力』で『年収』はどれだけ変わる?」. リンク
  • 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)(2024)「訪日外国人観光客へのおもてなしに関する意識調査」. リンク
  • Cambridge English. Guided learning hours. リンク

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