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オーストラリア

経験したからわかる!6つの家庭で暮らして感じたホームステイの「良い・大変・忘れられない」

17歳で渡豪し、6つのホストファミリーと暮らした筆者が、ホームステイのメリット・デメリットと本当の魅力を正直に語ります。

経験したからわかる!6つの家庭で暮らして感じたホームステイの「良い・大変・忘れられない」

みなさんこんにちは。留学サポートスタッフです。

筆者が初めて一人で海外へ渡ったのは、17歳のときでした。行き先はオーストラリア。丸1年間、現地の高校へ通いました。

今振り返っても、「17歳で、よく一人で行ったなぁ……」と思います(笑)。

でも当時の筆者にとって、海外で頼れるものは本当に限られていました。英語を満足に話せない。土地勘もない。スマートフォンで何でも調べられる時代でもない。

そして未成年だった筆者にとって、現地での生活の大きな支えになったのが、ホームステイでした。

しかも、その1年間でお世話になったホストファミリーは、なんと6家庭。一つの家族と数週間・数か月生活するだけでも、かなり濃い経験です。それを6回。

  • 農家の家庭。
  • 教師の家庭。
  • スーパーを経営している家庭。

生活スタイルも、食事も、ルールも、家族の性格も、本当にさまざまでした。

素晴らしい家庭もありました。正直、「ここはちょっとしんどいな……」と思った家庭もありました。

でも今振り返ると、どの家庭での暮らしも、全部ひっくるめて留学だったと思っています。

今回は、そんな筆者の少し珍しい経験をもとに、「ホームステイって実際どうなの?」という疑問について、良いところも、大変だったところも、正直にお話ししてみたいと思います。

ホームステイ宅到着


まず、一言でいうと……


ホームステイの魅力を一言で表すなら、「海外旅行では入れない、“普通の家庭の日常”の中へ入れること」だと思います。

そこには、朝食の時間があり、仕事へ向かうお父さんやお母さんがいて、学校から帰ってくる子どもがいて、テレビを見ながら夕食を食べたり、週末に買い物へ行ったりする、その国の「普通の暮らし」があります。

ただし、「家庭に入る」ということは当然、その家庭の生活に合わせる必要もあります。そこがホームステイの、最大の魅力でもあり、最大の難しさでもあります。

筆者自身の経験と研究・現在のホームステイ制度を照らし合わせると、特に大きいメリットは次の3つです。

  • ① 食事・生活・安全面で支えてもらいやすい
  • ② 現地の暮らしと文化を毎日体験できる
  • ③ 相性が良ければ「海外にもう一つの家族」ができる

一方、大変になりやすいのは次の3点です。

  • ① 家庭独自のルール
  • ② 通学距離・生活立地
  • ③ 人間同士なので、どうしても相性がある

では、一つずつ見ていきましょう。


① メリット|海外なのに「帰る家」がある


17歳だった筆者にとって、これは本当に大きなことでした。

学校が終わる。電車やバスに乗る。家へ帰る。すると、「How was your day?」と聞いてくれる人がいる。夕食がある。夜になれば眠る場所がある。何か困ったことがあれば相談できる大人がいる。

これは、知らない国で生活するうえで想像以上に安心感がありました。

ホームステイに関する研究でも、ホスト家庭は単なる宿泊先ではなく、学生にとって言語面・文化面の足場となる存在になり得ることが報告されています。ペルーへ留学した教員志望の学生8名を対象とした小規模な研究では、ホームステイ経験が言語能力への自信や異文化理解の成長と結び付いていたと報告されています。

そして実務的にも、食材を買う、毎晩夕食を考える、料理する、知らない土地で家を管理する、といった負担を減らしやすいのがホームステイです。

例えば現在のILSCオーストラリアのホームステイでは、基本のHalf Boardで朝食と夕食が含まれ、夕食はホストファミリーが準備します。部屋にはベッド、机、椅子、収納などが用意されます。ILSC Sydneyの公表料金でも、朝夕食付きのホームステイは、自炊型の学生寮より週あたり安く設定されています。

食事・生活環境・現地で頼れる人を一つにまとめて確保できるという意味では、初めて海外生活をする方にとって、とても心強い滞在方法です。


②メリット|「オーストラリア人の生活」を6種類も体験できた


筆者にとって、ホームステイ最大の財産の一つがこれです。筆者が暮らした家庭は、本当にさまざまでした。

ある家庭は、農家。広い土地の中で、肉牛を育てて暮らしていました。

次の家庭は、教師。学校や教育について話す機会も多くありました。

そして別の家庭は、スーパーのオーナー。家族経営の仕事や地域との関わりを見ることができました。

もしホテルに1年間泊まっていたら。これほど、「オーストラリア人って、こんな暮らし方をするんだ」という発見はなかったと思います。

そして大切なのは、「オーストラリア人」という一種類の人間がいるわけではないと知れたことです。

生活習慣も違う。教育方針も違う。食事も違う。考え方も違う。同じ国の人でも、家庭によってこんなに違う。これは、とても大きな異文化体験でした。

ホームステイ研究でも、家庭での日常的な交流は、単に外国語を使うだけでなく、文化の違いを理解し、その違いに対応する力を育てる場になり得ることが示唆されています。

教科書の中では、「Australian culture」という一つの単語になります。でも実際に住んでみると、文化は、人によって、家によって違う。そのことを身をもって学べるのがホームステイです。

異なる暮らし


③ メリット|相性が良ければ、本当に「もう一つの家族」になる


6家庭すべてが、「最高!」だったわけではありません。でも、その中には、ずっとここにいたいなと思える家庭もありました。

学校から帰ったとき、「おかえり」という感覚で迎えてもらえる。一緒に食事をする。家族の話を聞く。自分の一日の出来事を話す。休日に出かける。うれしいことも、少し嫌だったことも話す。

そうしているうちに、最初は、「ホームステイ先の人」だった人たちが、少しずつ、「自分の海外の家族」のようになっていきます。

研究でも興味深い結果があります。8週間ホームステイをした米国人学生を調べた研究では、全員がホストと「家族」のような関係になるわけではありませんでした。「家族のようだった」と感じた学生がいる一方で、友人、ゲストとホスト、あるいは入居者と家主のような関係だったと答えた学生もいたと報告されています。

つまり、ホームステイをすれば、自動的に第二の家族ができるわけではありません。だからこそ、本当に相性の良い家庭と出会えたときの喜びは大きいのです。

血はつながっていない。育った国も違う。話す言葉も違う。それでも、「また会いたい」と思える人が世界のどこかにいる。私にはそんな家族ができました。

これは、留学がくれる本当に素敵な宝物の一つです。


④デメリット|「この家では、これが普通です」に合わせるのが大変


ここからは、少しリアルなお話をします。ホームステイはホテルではありません。当然、家庭ごとのルールがあります。

筆者が住んでいたある家庭では、朝は、必ずシリアルというスタイルでした。

ある日、スクランブルエッグが食べたくて、朝に少し火を使った調理をしていたところ、「朝はそういう料理をしないのよ」という感じで注意されたことがあります。

日本では、朝にご飯、卵、味噌汁なんて普通ですよね。でも、その家庭では、朝=シリアル。それが「普通」。

そして別の家庭では、21時には寝室へ行くという生活ルールがかなり厳しく決まっていました。17歳とはいえ、「まだ9時なんだけど……」と思った記憶があります(笑)。

でも、その家に住ませてもらっている以上、基本的にはその家のルールに合わせます。これは現在のホームステイでも同じです。さらにシャワー時間や洗濯、食事、キッチン利用なども、家庭ごとにルールがあります。

自分の常識=相手の家の常識ではない。ここを受け入れられるかどうかが、ホームステイを楽しめる一つのポイントです。


⑤ デメリット|学校から遠いと、想像以上に不便


筆者が暮らした家庭の中には、学校からかなり遠い家もありました。自然に囲まれて、とても良い家庭でした。

でも放課後、友だちから、「このあと街に行こうよ!何時にどこどこで集合ね!」と誘われても、自分だけ帰りの交通手段を考えなければいけない。そもそも待ち合わせの時間にも間に合わない。その結果、友だちと放課後を過ごせない。

これは高校生の筆者にとって、かなり大きなデメリットでした。

ホームステイというと、「素敵な家族かどうか」だけを考えがちですが、実際は、家から学校までの距離も、とても重要です。


⑥デメリット|そして、どうしても「人間同士の相性」がある


これが一番難しいところです。どれだけ審査された家庭でも、どれだけ評判の良い家庭でも、自分と相性が良いとは限りません。

  • よく話す家族。
  • 静かな家族。
  • 子どもがたくさんいる家庭。
  • 夫婦だけの家庭。
  • 休日も一緒に過ごしたい家族。
  • 「あなたは自由に過ごしていいよ」という家庭。

どれが良いかは、人によって違います。

筆者にも、「この家庭とはちょっと合わないな……」「このホストシスターにはあまり好かれてないかも……」などと感じた経験があります。

これは、誰が悪いわけでもありません。人と人ですから、合わないことはあります。

先ほど紹介したホームステイ研究でも、学生が出発前に思い描いていた「家族のような関係」と、実際のホストとの関係にはギャップが生じるケースが確認されています。

だから、「ホームステイ=必ず温かい第二の家族」という期待を膨らませすぎないことも、とても大切です。

意外と、「食事を用意してくれて、少し話すくらい」という家庭かもしれません。それでも構いません。勉強に集中できるのであれば御の字。

ホームステイにもいろいろな形があります。


⑦意外な事実|ホームステイだから英語が一番伸びる、とは限らない


一般的には、「学生寮よりホームステイの方が、絶対に英語力が伸びる」と思われがちです。

しかし研究を整理すると、ホームステイの方が必ず語学習得で優れている、という強い証拠まではありません。学生寮でも、現地学生や外国人学生と濃い交流があれば、良い言語学習環境になり得ます。

では、ホームステイに意味がないのでしょうか。もちろん違います。

大切なのは、どこに住んだかより、「そこで誰とどれくらい関わったか」です。

ホームステイ先へ帰って、ずっと自分の部屋にいる。夕食もほとんど話さない。これでは、ホームステイの強みを十分に生かせません。

出来る限り共有スペースで過ごし、ホストと話す、一緒にテレビを見る、ちょっとした家事を手伝う、といった交流をすすんで行うことで、会話の機会も増え、相手に与える印象も変わってくるでしょう。

ホームステイは「英語環境を与えてもらう場所」ではなく、「英語環境へ自分から入っていくチャンスがある場所」と考えた方が、ずっと現実に近いと思います。


⑧ 6家庭経験した筆者が思う「ホームステイを楽しめる人」


ここまでの経験から、筆者なりに、「ホームステイと相性が良い人」を考えてみました。

① 違いを「面倒」だけでなく「面白い」と思える人

朝ごはんが違う。シャワーの時間が違う。家族の過ごし方が違う。そこで、「日本だったらこうなのに!」だけで終わらず、「へぇ、この家ではこうなんだ」と思える方。

② 一人暮らしより、人の気配がある方が安心する人

学校から帰ったら誰かいる。食卓を囲む。今日の出来事を話す。そんな生活が好きな方。

③ 完全な自由より、「現地の家庭生活を体験したい」人

夜中まで自由に遊びたい、好きな時間に好きな料理をしたい、という方には学生寮やアパートの方が合う場合があります。

逆に、「せっかく海外へ行くなら、その国の家庭に入ってみたい」という方には、ホームステイはかなり魅力的です。


⑨ILSCのホームステイで安心材料だと感じるところ


現在、私たちがご案内しているILSC Sydneyにもホームステイがあります。

筆者自身が6家庭を経験したからこそ、ILSCの現在の仕組みを見て、「昔こういう仕組みがもっと分かりやすくあったら安心だっただろうな」と思う部分があります。

まず、ホストになるまでの確認プロセス。

ILSCでは、希望家庭に対して、

  • 電話で家庭環境やライフスタイルを確認。
  • 実際にスタッフが自宅を訪問。

その後、リファレンス確認と犯罪歴チェックを経てホストファミリーとして登録する流れを公開しています。

もちろん、これで人間同士の相性まで保証できるわけではありません。でも、「誰の家なのか分からないところへ行く」のではなく、学校側が家庭を確認し、そのうえで紹介しているというのは安心材料になります。

ILSC Sydneyの公式案内でも、ホームステイを「文化と言語に浸りながら過ごせる、サポートされた生活環境」と位置付けています。

ホストファミリーとの団らん


⑩「合わなかったらどうする?」が最初から用意されていることも大切


筆者は6つの家庭を経験しました。だからこそ、ホームステイ選びでは、「最高の家庭に当たること」だけではなく、「合わなかったとき、相談できる仕組みがあること」も、とても重要だと思っています。

ILSCでは、ホームステイ変更希望について個別に審査する仕組みがあり、オンラインで変更・キャンセル申請ができます。安全・健康・緊急性が関係する場合には、専用の緊急連絡先も用意されています。また学生向けには、100以上の言語で利用できる24時間サポート「SONDER」も提供されています。

もちろん、「ちょっと気が合わないから明日すぐ変えられる」というものではありません。変更費用が発生する場合もあります。

でも、「困ったら一人で耐えるしかない」ではない。これは、初めてホームステイをする方には大切なポイントだと思います。


⑪そして結局、「外れのホームステイ」も後からネタになる


筆者が留学生活を思い出すとき、「最高だった家庭」の思い出だけが残っているわけではありません。

  • 朝ごはんで怒られ、味のしないシリアルを無理やり口に入れていたこと。
  • 間違った時間にシャワーを使用していて、すっぽんぽんな状態を見られたこと。
  • 学校が遠すぎて逆方向のバスに乗ってしまい遅刻したこと。
  • 虫が苦手なホストマザーと巨大なゴキブリ退治に苦戦して叫びまくったこと。

当時は、「もう嫌だ!」と思った出来事まで、何十年もたった今では、全部おもしろい思い出です(笑)。

むしろ、「あの家のルール、本当に厳しかったんだよ!」という話の方が、友だちとの会話では盛り上がったりします。

そして今になって分かります。それも、異文化を経験したということだったのです。

「日本ではあり得ない」と思った。相手からすれば、「うちでは普通だけど?」だった。そのズレこそ、海外へ行かなければ分からなかったことです。


まとめ|ホームステイは「当たり外れ」まで含めて、海外生活


今回のテーマは、「ホームステイって実際どうなの?」でした。

筆者が6家庭で生活して感じたのは、ホームステイには確かに良いところがあるということです。

  • 食事や生活を支えてもらえる。
  • 異文化に毎日触れられる。
  • 英語を使う機会がある。

そして運が良ければ、一生付き合えるような、もう一つの家族に出会えるかもしれません。

でも、自由は少なくなります。家ごとのルールがあります。通学に時間がかかる場合もあります。そして何より、人間同士なので、合わないこともあります。

でも、それでいいと思います。理想通りじゃなかったことまで、留学です。

最初は、「えーっ!」と思います。でも、何年か後には、それを笑って誰かに話しているかもしれません。

ホームステイとは、海外で部屋を借りることではありません。誰かの日常の中に、少しだけ入れてもらうこと。そう考えると、少しくらい不便でも、一度経験してみる価値は十分にあると思います。

学生寮の自由さも魅力的です。ホームステイのあたたかさも魅力的です。どちらが正解ではありません。

もし、「海外の人が本当にどんな暮らしをしているのか知りたい」「一人で海外へ行くのは少し不安」「英語を授業だけではなく、家庭の中でも使ってみたい」と思っているなら。ホームステイという選択肢、かなり“あり”だと思います。


参考文献


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  • Rodriguez, S. R. & Chornet-Roses, D.(2014)「How 'Family' is your host family?: An examination of student–host relationships during study abroad」. International Journal of Intercultural Relations, 39, 164–174. リンク
  • Rivers, W. P.(1998)「Is being there enough? The effects of homestay placements on language gain during study abroad」. Foreign Language Annals, 31, 492–500. リンク
  • Magnan, S. S. & Back, M.(2007)「Social interaction and linguistic gain during study abroad」. Foreign Language Annals, 40, 43–61. リンク
  • ILSC「Homestay Australia」. リンク
  • ILSC「Become a Homestay」. リンク
  • ILSC「Destinations: Sydney」. リンク
  • ILSC「Price List: Sydney」. リンク

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